※ネタバレ配慮なし。
 腐配慮なし。



【世界観】
分類という何だかきな臭いものが序盤から登場。
疑問に思いつつも進めていけば、そのきな臭さの原因がわかる。ここで、ようやく『○○な男』とモブにも形容詞がつけられている理由がわかる。
さらに、主人公宅近くの墓場を調べると、世界図書館で聞く変わり者のことを思い浮かべることができる。
トリステには勇者の家がある。など、様々な小ネタ要素が詰まっている。しかも、詰まってるだけで全く触れられない。考察のしがいがあり、目に見える穴があるからこそ、プレイヤーの補完能力が高められる。おかげで、設定などに疑問を抱いたとしても、小ネタ、分類の二つのどちらかに括ることができる。
フィールドとしてはそれほど広くないが、草原に砂漠、海に雪。と、世界がぎっしりと詰まっている感じがする。まさしく『箱庭』の世界とでもいうのだろうか。
間の抜けたモブ達もボク魔の世界観には欠かせない。深刻そうなキャラもいるが、第三者からしてみればそれ程でもないことが多い。周囲に流されやすかったりすることと合わさり、物語がドシリアスになることを防いでいる。序盤から中盤にかけてのギャグにも役立つ。その反面、分類にはしっかりと縛られていることから、主人公及びプレイヤーが世界の真実を知ってからは異様な雰囲気にも見えてくる。二週目をすれば、改めて彼らのおかしな部分にも気づける。モブ達が分類に縛られている描写は、END後の解放のシーンを強調する役割もあるのかな。
『箱庭』を作った理由も、悪役めいたものではないのがいい。全体的にはほのぼのとした世界観なのは、娘のために作ったという親心からなのだろう。オバケも見た目は可愛いのが多いし。世界図書館は別だけど。
CMの通り、人形劇っぽいのも、世界観のせいか。

【人物】
『ルカ』
我らが主人公。影薄。
選択肢によって性格は変わるけど、攻略本を見るかぎり、冷静な性格が主軸かな。押しに弱いのはデフォだろ。たぶん。
母親にのためか、わりと可愛い顔してると思う。あと、影が薄いわりにファッションセンスがいい。そして強い。初期武器は木の枝なのにオバケを倒せるんだぜ。
押しの弱さなら超一流。そして、上司に恵まれない。
自分の意思で行動しないから、感情移入もしやすい主人公なのではないか。
彼と関わることによって、周囲が分類から外れていくという設定が好きです。スタンとルカが出会うのは運命であって、出会ったからこそ、スタンは駄目魔王なんじゃないかと密かに思ってます。スタンが「魔王」として恐れられないのは、ルカと出会うことにより、分類から外れているから。だから、周囲はスタンの「魔王」発言を信じない。
あと、五章の辛さは異常。それまでのエンカウントがすごかっただけに、オバケさえいない悲壮感がすごい。ルカ泣いちゃうよ。他の二次創作でもよくみますが、五章後は一人がトラウマになっていればいいな。そう考えるとEND後のスタンが酷い。というか皆が酷い。誰か一緒に帰ってあげてよ!

『スタン』
魔王。スタンリーハイハッドトリニダード13世。
自分の名前も忘れちゃうお馬鹿魔王。駄目っぷりが可愛い。どうしてそんなに可愛いの。唐突にやってくるスタンクイズでふざけたときの反応がまた可愛い。基本的に素直に答えるけどね。
序盤はHP一定以下で反撃してくれる優しさ。偽悪者と言われるだけのことはある。たまに悪いことしたと思ったら悪戯程度なのもいい。執事であるジェームズを扱いきれてない感じも可愛い。伸び縮みは羨ましい。
みんながキャラ立ちしているボク魔の中でも、特にキャラが立ってるんじゃないかと思うくらいいいキャラしてる。基本的には間抜けな感じで、頭が悪そうだけど、本当は頭良いんじゃないか疑惑。ロザリーを罵るときのボキャブラリーが凄いし、ボトルメールイベントでは文字の読み書きから人間に対する深い考察までしてくれる。
短気だけど、呼んだらすぐに出てきてくれるし、割りとしっかり指示してくれてる気がする。終盤のデレ率は異常。
この子分め子分め子分め!が可愛い。というか何であんなにお子様なの?可愛いの?あざといの?
本当の姿はスタンだけキャラデザ違うの?って思った。頭身に違和感。ルカ系にするかキスリング系にするかはっきりしてない感じがする。いっそ、魔物型でもよかった。

『ロザリー』
姉さん。短気で、割りと勇者っぽくない。下心で王女に近づいたりしちゃうし。
根は優しい人なんだろうな。あと、アニーとの会話はどう見ても百合です。本当にありがとうございました。END後も百合百合していただければな、と思っております。
スタンとの喧嘩は本当に低レベルで可愛い。口は悪いけど微笑ましい。最後の決戦時の格好良さは凄い。スタンよりも格好良い。正しく勇者って感じだった。
でも、本来のロザリーではない。本当のロザリーはもっと人間らしい感じ。悪いことも考えるし、ちょっとせこいし短気。そこがいい。スタンとロザリーの喧嘩を再生するボイスレコーダーにはちょっと感動した。でも、腐女子としては、ルカとスタンのメモリアルが見たかったという気持ちも否定しない。
傘で影が隠れきってるわけじゃないのに差しているとピンクから逃れられるのは何故。
個人的にスタロザはないです。スタ+ロザが至高。喧嘩コンビ大好き。旅の途中でもずっと喧嘩していたに違いない。

『キスリング』
変態おじさん。終盤にかけて影が薄かった気がする。
ルカ父との絡みはどう見てもBLです。本当に(ry
うさんくさい感じがたまらない。でも、天才って設定がせっかくあるんだから、もう少しそういう関係のイベントも欲しかった。研究者としてのキスリングが出たのって、序盤だけじゃないか? 40時間コースのRPGならきっとそういうイベントが作れたはずだ。オバケに執着する理由とか、ルカと出会う前と後での考え方の変化とか出して欲しい。
彼に関しては分類からの脱却についてもどの辺りが脱却したのかわからないし。
主人公sのブレインとしての役割だけかな。いざというときは、しっかりと皆をまとめる年長者。そう考えると萌える。うさんくさいってところも個人的にはツボ。
END後の生活が一番気になるキャラでもある。

『マルレイン』
王女様兼物語のキーパーソン。
スタンの「魂ない」発言はすぐに忘れてしまっていました。五章後に思い出して納得。ちょこちょこフラグが立ってるのね。後々に思いだしていました。
高飛車なお嬢様な面から、恋にそわそわする女の子まで幅広いキャラを持ってる素敵女子。ルカに対するマルレインの行動より、ルカ母に対する行動が可愛い。
スタンとルカを取り合うシーンが好き。一応は魔王であるスタンに物怖じしないのは、女王の分類かな。元々の性格はわりと大人しめなイメージがある。引きこもっちゃってたし。
もっと可愛らしい姿をたくさん見たかったと思う。もっと色々なところを旅したかった。くるりん岬で告白イベントとかでもいいよ。夜空をみながら、「す……なんでもない」とか言ってくれていいのよ。


魔王sは時間の都合上、省略。
個人的にはリンダのことが好き過ぎるビッグブルと、ちょっとそわそわしつつもエプロスに向かうリンダ。二人がくっつけばこっちとしては楽なんだが……なエプロスが好きです。
あと、エプロスはあの段階で仲間になるくせに魔力0ってどういうことなの。