☆うしとら☆
カウントダウンも終わり、新しい年がやってきた。
「明けましておめでとう」
「今年もよろしく……か?」
二人は笑いあった。
「初笑いね」
須磨子もにこりと笑う。
今年も笑いあえる一年でありますように。
☆NARUTO☆
血の臭いを落としたころには、年は明けていた。
得にやることも、思うこともなく布団に入る。
目を閉じれば、すぐに眠りに落ちるのは、ここ五日間の不眠不休の賜物だろう。
「んあ?」
目を開けると、前に大きな檻がある。
精神世界。もしくは夢の中だ。
「ナルト、明けましておめでとう」
檻の向こう側から、優しい声がした。
「やっぱ、夢、だよな」
九尾があんな優しい声を出すはずがない。自分は憎まれているはずだ。
「――いい、初夢だな」
ナルトはふわりと笑った。
☆サイクロ☆
年が明け、夫婦で挨拶をしたじーさん達はすぐに眠ってしまった。
「行きますか」
「だな」
二匹の猫が向かうのは、今年も迷惑をかけ、かけられするであろう奴らのところ。
「あけおめー」
「ことよろー」
軽い挨拶と、いつもの喧騒。
気づけば、太陽が顔を出し始めていた。
「初日の出……」
今年始めての朝がきた。