01:眠たい
  (昨日 夜更かししすぎた)



 まだ審判小僧となったばかりの頃、今ほどサボり癖はなかった。
 新人だという自覚もあり、夜遅くまでゴールドと訓練をしていた。
「うー」
「昨日も遅くまで頑張ってたからね」
 眠たげに目をこする審判小僧を見て、ゴールドは少し考える。訓練は大切だ。しかし、弟子の体はもっと大事なのだ。
「今日は寝なさい」
 優しく小さな体を引き寄せ、懐の中に抱え込む。
「でも……」
 そう言いながらも、審判小僧の瞳はゆっくりと落ち始めている。
「一日くらい大丈夫だよ」
 ゴールドからの言葉を最後に聞いて、審判小僧は眠りへと落ちた。





 審判小僧になったばかりの話。
 体が小さいのはそのせいということで……。
 たぶん、これが癖になって、サボり魔になったんだよ。親分、どんまい。