03:知りたい
 (君のこと、全部)



 テレビに映るのは、目の前にいる彼の『現実』
 見たくもない。面白みもない、ただ流れるだけの退屈な毎日。

 鏡に映るのは、目の前にいる彼の『事実』
 見たくもない。面白みもない、ただそこに溢れる悲しみと嫌気。

 天秤が計るのは、誰かの『真実』
 知りたくもない。面白みもない、ただそこにあった本当の気持ち。

 知りたくないし、思い出したくもない。
 それらを全て抱えて生きている人達は強いねと笑う。

 一人は『現実』を見せ、一人は『事実』を伝え、最後の一人が『真実』を導く。

 選択するのは、目の前にいるあなた。





 私の中での、この三人。
 魚は基本足がないけど、テレビを使うときだけ足が生えてくる仕様。