04:触れたい
 (常に生存確認しなきゃ)




「マイシスター。どうしたんだ?」
 服の裾が掴まれている。
「……」
 掴んでいるのは、カクタスガンマンの妹であす、カクタスガールだ。
 兄である彼から見ても、優しく気立てがいい娘だ。少々自分に自信がないのが難点ではあるが、可愛い妹だ。
 そんな自慢の妹が、不安気な表情をしながら服の裾を掴んでいる。兄として、心配しないはずがない。
「……」
「妹よ、オレはここにいるぞ」
 カクタスガールの帽子をとり、頭を撫でる。彼女が幼いころは、よくこうして頭を撫でてやった。これくらいしか、やってやれることがなかったように記憶している。
「あんちゃん。ここにいるよね」
「……当たり前だろ」
 昔のことでも思い出したのだろうか。
 ここへくる前の出来事。いつかカクタスガンマンが消えてしまうのではないだろうかと思っているのだろう。
「大丈夫だ」





 まだ二人がこっちの世界にきていなかったころ、ガンマンは妹よりも先に死んでたんじゃないかっていう妄想があります。
 妹が先に死んでしまい、悲しみのあまり特攻して死ぬ兄も好きですが。